ひこーきママの選択　　２００２．５

子ども達の成長とともに問題行動も増えてくる。
声も大きくなって、力も強くなって、パニックになると
もう私の手にはおえなくなりつつある。
いちばん困るのは、ダブルパニック。
二人がいちどにパニくるとそれはそれはすさまじい。
こんな時、”どちらかひとり、消えてなくなればいい！！”
と本気で思ってしまう。
以前友達に話したら、ものすごく呆れられた。
そんなにひどいことかな？こんな風に思うのは。
そして、昔見たメリル・ストリープ主演の「ソフィーの選択」という映画を思い出す。
ナチスドイツの占領下、捕虜となったユダヤ人の親子。
気まぐれなドイツ兵が母親に言う。
「二人の子どものうち、一人は助けてやる。今すぐに決めろ。」
子どもは男の子と女の子。
そしてソフィーは男の子の背中を押す。
そんなお話しだったような・・・

でもさ、どちらも自分の子どもなのに、決められるわけないじゃない。
あの映画でソフィーが男の子の背中を押したのは、
”何がどうだからこの子を選んだの。”なんて理由付けできるはずもなく、
ほとんど発作的という感じだった。

ある日、自閉症の特効薬ができたとする。
これを飲めばたちどころに自閉症が治ります。というヤツ。
そして、”一人分しかないので、あなたの子どものどちらかに飲ませてください。”
と言われたら、バルンとアルファどちらを選ぶ？
”どちらも私の子どもです。どちらか一人なんて決められません。
せっかくですが、ご辞退します。”
”そんなもったいない。自閉症が治るのよ。どっちでもいいわ、決めちゃいなさい。”
私の中でいろんな私が好き勝手言い出して、結局決められなくて、
精神に異常をきたすかもしれない。

生死を分けるソフィーの選択とはちょっと違うけど、
ひこーきママの選択もかなり究極だと思わない！？

あなたならどうする？？？