２００４年夏もいろいろな出来事がありました。
あれもこれもと書いていたら、かなり長くなりました。
お時間のある方は読んで下さいね。

バルンの初恋！？

今年で３回目のサマプロ。
去年までは、バルンとアルファは毎日の設定遊びもさることながら、おやつが目当てで行っていた。と思う。
家では絶対あげないキャンディーやスナック菓子がいっぱいで、毎日うれしそうに食べていた。
でも今年のサマプロはちょっと違った。バルンにおやつ以外のお目当てができた。
それは「ノエ」ちゃん。
ノエちゃんは現在養護学校の高等部１年生。
体つきもすっかり女性らしくなって、ぱっちりお目目のかわいい女の子だ。
この８才年上のステキなお姉様にバルンが恋をした。
ノエちゃんの移動は四つ這いだが動きがかなり早い。
今こっちの隅にいたと思ったらもうあっちの隅まで行っている。
そんなノエちゃんを、一緒に四つ這いになって追いかけるバルン。
その顔は、「こんなに幸せそうな顔、見たこと無い！！」ってくらい嬉しそう。
ノエちゃんの行くところ、バルンあり。なのだ。
ある日、バルンがノエちゃんママの車を描いた。
「わぁ、上手に描けたね。ノエちゃんの車だね。体育館に持っていってノエちゃんにあげようか！！」と言うと
うれしそうに笑って私のバッグにしまった。
でもその日から私は週当番で、体育館に早く行くことになっていた。
今までは１〜２家族来ている所へ行っていたのがその日から一番乗りだ。
当然、中に入ると誰もいない。クーラーも効いてなくて超暑い。ノエちゃんが来るのは３０分以上後だ。
「あれ？ノエちゃんは？」「もうすぐ来るよ。１時４０分かな？５０分かな？」
「ノエちゃん、いつかな？」「だから、もうすぐだって。１時５０分！！」
何回言っても分かってくれない。
いつもは時計を示すと理解してくれるのに、その時はとにかく早くノエちゃんに車の絵を渡したかったらしく、
同じ事を繰り返し言いながら、泣いて走り回ってる。もう完璧パニックだ。
汗びっしょりかきながら大泣きして、やっとお目当てのノエちゃん到着。
駐車場にノエちゃんの車を見つけただけで、もうニッコリ。
さっきまでの大泣きはどこへ行ったの？全くもう！！である。
でもこんな微笑ましいかわいらしいエピソードだけじゃない。
ちょっと目を離すと、ノエちゃんの鼻の穴に指を突っ込んでたり
（後で分かったのだが、くしゃみをして欲しかったみたい(^-^;...）
口やホッペをつまんでみたり、超早い四つ這いをみたくて押したおしてみたり・・・
その度に「いけません！！」と叱ると
「もう！ダメよ！！ノエちゃんの鼻ぐいぐいしません！！お口もほっぺたもギューしませんよ。分かったぁ！？」
と私の口まねをするだけ。全く分かってない。トホホ・・・
ノエちゃんも楽しそうに笑ってる時もあれば、嫌そうに顔をそむける時もあった。
相手の気持ちなどお構いなしのバルンくんだから、自分のやりたいようにやるだけ。
そんなバルンをヒヤヒヤ、ドキドキしながら見ていた。
でもノエちゃんママが「（バルンが）気にしてくれてうれしいよ。二人を見てるとおもしろいよね。」と言ってくれた。
そう言ってもらってホントにうれしかった。ありがとう、ノエちゃんママ。そしてノエちゃん。

さてさて、バルンとノエちゃんの一夏の恋は、この先どうなるのでしょう・・・（笑）

ほほえみ、みつめ合うふたり・・・・・(*^_^*)

ハッピー　タイフーン　バースデイ

８月３０日バルンは８才になった。
ずっと前から「バルンはね、８月３０日はトミカケーキで、ミニバンセットお土産ですよ。」
と言っていた。”３０日には車の載ったケーキで、バースデープレゼントはミニバンセットね。”ということだ。
ところが３０日は台風だった。朝も早よからケーキ屋さんから電話があった。「ちょっと今日は無理です。。。」
そりゃそうだよね。台風だもの。
カレンダーの３０日を消して３１日に”ケーキ”と書いて見せて、一応ケーキはクリアー。
実はプレゼントもまだ買ってなかった。
２９日が日曜日だから、ちょっと子どもたちをパパに見ててもらって買いに行こうと思ってた。
でも台風接近でとても外に出られない。夕方決死の覚悟でパパが買いに行ってくれた。
外は風が強くて車も流されそうになって怖かったって。パパ、ありがとね。
でもミニバンセットなんて売ってるのかなぁ？と思っていたら、
どうやらバルンの願望だったらしく、パパがオモチャ屋さんに行っても見あたらなかった。
結局ミニカーが４台乗ってるカーキャリア。これで勘弁してくれ。
プレゼントは３０日ケーキは３１日と変則の誕生日だったけど、どちらも喜んでくれて良かった！！
８才のバルンくん。これからいろんなこと経験して、大きくなって下さい。
お父さんもお母さんもずーっとキミの味方だよ。

これが今年のトミカケーキ 我が家の愛車○アです。

パンツのゴム

ある日の夜、お風呂上がりのパパが「おーい、バルンがパンツのゴムがゆるくて嫌だってさぁ！！」
”げっ、ばれたか！！”
バルンのパンツのゴムが伸びてるのは知っていた。
”でもこれくらいまだ履けるわ。家で履くくらいならいいでしょ。”
とケチな母はそのまま風呂上がりの着替えの中に入れたのだ。
まさかバルンが文句言うとは思わなかった。
何と言ってパパに訴えたのだろう？私はそれがとっても気になって、パパに聞いてみた。
「何て言ったかなぁ？えーと、ああそうだ。”パンツのゴムがボヨヨンでゴミ箱ポイッ！！”って言ってたよ。」
もう大笑い！そうかぁ、ボヨヨンかぁ。いいなぁ。
後で洗面所に行ってみると、ボヨヨンのパンツはホントにゴミ箱に入ってた。（爆）
少しずつだけど、自分の気持ちを言える様になってきたんだね。すごいね、バルンくん。お母さん嬉しいよ。
でもこれからはゴムの伸びたパンツは直ぐに捨てるようにするからね。（笑）


ラジオ体操

今年はラジオ体操にもチャレンジしてみた。夏休みの前半はとても早起きできそうになかったのでパス。
でも後半はそろそろ新学期、早起きのクセをつけなきゃ。と思い、参加することに。
８／２１〜８／２８の８日間、毎日頑張って行きました！！
バルンもアルファも訳も分からずたたき起こされ、着替えさせられ、麦茶を一杯飲まされ、
家を出る頃にやっと目が覚めた状態。
歩いて２分ほどのところにある公園まで、それなりに楽しそうに、朝の涼しい空気を吸って、歩いて行った。
でも体操はほとんどしなかった。ぼーっと立ってるだけ。
まわりの子どもたちも知らない子ばかりなので、「あの子達、誰？」という感じでちらちら見ている。
やっぱり子ども会に入るべきかなぁなどと思ってしまった。
子ども会はバルンが小学校に入るときにお誘いがあったのだが、朝の旗持ちができないからと断った。
朝、子どもたちの登校時間に合わせて、親たちが交代で横断歩道に立って安全に登校できるように指導する。
７：３０〜８：００くらいまで立たなきゃいけない。
校区外の学校に車で送り迎えしている私には、それは無理だ。
でもラジオ体操の時の子どもたちの様子を見たら、子ども会活動に参加させてもらうのが、
この子たちを理解してもらうのにはいちばんいいのかなと思った。
なんとか旗持ちを免除してもらって入ることかな・・・考えてみよう。


予定変更

８／２８市民プールで障害児者の集まりがあった。
市民プールの室内２５メートルプールを全面貸し切りで、自衛隊の屈強なお兄さん達がいっぱい遊んでくれる。
毎年開かれるこのイベントに我が家は過去二回参加している。
でもいつもパパが一緒でかつパパも私も水着になって一緒に入って参加していた。
今年はパパが仕事だから行けないなぁと思っていたら、マフラーちゃんママが行くと言い出したので、
彼女がいるなら心強いと、私も子どもたちを連れて行くことにした。
台風が近づいているということだったけど、雨も降らず、これなら大丈夫！！
子どもたちに「今日はこれからプールに行くよ。」と言うと、もう大喜び。
服の下に水着を着て、浮き輪を抱えて、ランランラン♪で行ったのに・・・
ナント、中止！！
台風接近で参加者が少ないため、プール全面貸し切りはできないので中止なんだそうだ。
”え゛ー！そんなの困るよ！！このランランラン♪の子どもたちにどう説明すればいいのよ。
自閉くんの予定変更は超、超、難しいんだからねー！！！”
と文句のひとつも言いたいけど、私たちはただの参加者。そんなこと言えるわけない。
９／１１につぼみ学級の水泳教室があるのを思い出し、バルンに
「今日のプールはお休みです。バルンくんは９／１１にハートピアのプールに行きましょう。」と言ってみた。
２〜３回言ったらなんとか通じたようで、参加賞のお菓子の袋をもらい外へ歩き出した。
アルファも何事もなかったように袋をもらって後に続く。”よかったぁ〜”と胸をなで下ろし車に乗った。
マフラーちゃん一家も来ていたので、せっかくだからとうちに誘った。
ところがうちに着く１分くらい前に突然アルファが「プール〜〜〜！！」と叫びだした。
”アンタ、やっと今、分かったの！？”

もう暴れる、暴れる。
車の中でも、無理矢理引きずり出して入れた家の中でも、
泣き叫びながら転げ回る。裸足で外に飛び出す。もう止められない。
こうなったらお風呂で水浴びしなさい！！と無理矢理お風呂に押し込んだ。使わず終いの浮き輪も入れて。
珍しいアルファのパニックに、納得して帰ってきたはずのバルンまで泣き出してしまった。
もう、アンタも入りなさい！！とバルンもお風呂へ。
やっと静かになって、マフラーちゃん達もオモチャで遊びだし、私とマフラーちゃんママはコーヒータイム。
「全くいきなり中止なんてねぇ。アルファくん、ちょっと暴れるのが遅かったなぁ。
あそこで大暴れしたら少しは考えてくれたかもね（笑）」なんて言いながら、一息ついてると、
お風呂から「うぎゃ〜〜〜」とアルファの泣き声。
まだ完全に収まってないらしい。そりゃそうだよね。あんなに楽しみに行ったんだもの。
ちょっとお風呂で水浴びしたくらいじゃこの気持ちは収まらないよね。
しばらく遊んで出てきたけれど、その日は一日中調子悪かった。少しのことで泣き出したり、怒ったり。
あーあ、最悪の土曜日！！


ひきこもりアルファ

今年のサマプロはバルンにとってもアルファにとってもこれまでとはちょっと違ってた。
バルンはノエちゃんに会いたいという目的ができた。
アルファはというと、”別室”に隠るということを覚えた。
あまり気乗りのしない活動の時、嫌いな音楽が流れた時、
人が多くてざわついてる時、誰かがパニクって（主にバルン）泣き出した時、
そんなときには用具室に隠ってしまう。
最初は短時間だったのに、だんだん長くなって、
後半は体育館に入るなり隠ってしまって、最後まで出てこなかった日もあった。
私は何とかその日の活動に参加させようと、アルファの好きそうな物で誘い出そうとするけど、
ドアを開けると「お母さんバイバイ」と追い出されてしまう。
ボランティアに来て下さった学生さんや学校の先生方も、あの手この手で誘うけど、結果はやっぱり同じ。
ほっとけばいいのだけど、用具室にはちょっと危険な道具もあったりで、どうしても気になって開けてしまう。
そんな毎日で、アルファはここに隠るといろんな人が構ってくれる。と学習したみたいだ。
それに気付いた時、ちょっとアルファがかわいそうになった。
ひきこもりアルファの原因を作ってるのはお母さんなんだね。
もっと優しくしてあげたい。
もっといっぱい遊んであげたい。
でもなかなかそれができないのよ。
ごめんね、アルファ。
これからはバルンなしの二人きりの時間を、意識して作らなきゃいけないのかもね。